このページの本文へ移動
curl.jpgカールスクローナ

ユネスコの世界遺産にもなっているカールスクローナは、軍港の町。その基礎を築いたのは、17世紀の王様カール11世で、左の銅像の方です。北欧でいちばん広いとされるこの〈大広場〉におりたったニルスがからかい、怒らせてしまう銅像です。

銅像はニルスを追って、真夜中のカールスクローナの町を歩きだします。こわくなったニルスは、必死になって逃げようとしますが......。危ういところでニルス を助けてくれたのは、提督教会の前に立つ木像ローゼンボムでした(ローゼンボムの写真は、トップページのMini Galleryでご紹介しています)。こうして、銅像のカール11世と木像のローゼンボムのやりとりが始まります。

作者ラーゲルレーヴは二人のコミカルな会話の中に、カールスクローナの歴史や、海戦や造船に関わった人たちの偉大さを織り交ぜて描いています。訳していて、「本当にうまいなあ」と、しみじみ感じた場面です。


海洋博物館では、作品の中でニルスも感動する船首像をはじめ、船に関する様々な資料が展示されていて、とても参考になりました。 
(2007年11月19日)