先日、左目に違和感があり、眼科へ行きました。
医師 「どうされました?」
私 「左目が、ごろごろするんです」
医師 「いつからですか?」
私 「昨日の夕方くらいから......」
医師 「なにか異物でも入ったのかな? どれ、みてみましょう。あごをのせて......。目を、ぱちぱちしてみてください」
私は言われたとおりに、まばたきしながら、ここで笑ってはいけない、と必死に笑いをこらえました。
なぜって、「ごろごろ」とか「ぱちぱち」とか、これで先生と話が通じていることが急に可笑しくなってしまったのです。
仮に、これが外国で、日本語の通じない医師にかかったとしたら、「左目がごろごろする」は、「左目になにか入っているような感じがして、うっとおしいです。ものすごく痛いわけではないけど、ものが見づらいです」というように、具体的に説明したと思います。
日本語の擬態語&擬音語は、なんと便利なんでしょう。
ずきずき、ひりひり、しくしく、ぴりぴり、きりきり、ずっきんずっきん、がんがん、ぴくぴく、ごろごろ、がくがく......。
こうして並べただけで、日本語を母語とする方なら、なんとなく、どんな症状なのか、想像がつくと思います。
「ひりひり」なら、やけど? 「ぴりぴり」なら、神経痛? 頭が「がんがん」するのは、まさかの二日酔い......? というように。
逆に、翻訳をするとき、スウェーデン語の修飾語を、擬態語や擬音語に置き換えると、日本語らしい自然な文章になる場合がよくあります。
例 つばさを一度、大きく動かす。→ つばさを、ばさりと動かす。
といっても、やたらと使いすぎると、うるさい文章になってしまうので、程度の問題ですが。
さて、最近、私が気になっている擬態語に、「がっつり」があります。
「昼飯、なに食べたい? がっつり行く?」と初めて耳にしたときには、びっくりしましたが、「しっかり」、「たっぷり」の意味なんだろう、ということは、なんとなくわかりました。もともとは、北海道の方言だったらしいですね。
擬態語にも方言があり、全国的に流行ったり、すたったりするものもあれば、そのまま標準語として定着するものもある、というのも、おもしろいです。今後、「がっつり」は、どうなるでしょう?
今日の昼飯は、がっつり、ラーメンだ!