9月後半に、青森へ旅行に行きました。第一の目的は、青森市にある山内丸山遺跡を見学することでした。
山内丸山遺跡(さんないまるやまいせき)は、縄文時代の前期から中期(約5900年から4200年前)にかけて継続して存在していた、大規模集落の跡です。1992年から始まった発掘調査により、たくさんの竪穴式住居跡や掘立柱建物跡、盛土(共同のゴミ捨て場)、大人用の墓、子供用の墓、道の跡、さまざまな土器や石器、木製品、骨角製品などが見つかっています。多いときでは、500人ほどの人が生活していたそうです。
現在でも発掘調査がつづいているのですが、敷地内の建物跡には復元された住居などが建てられていますし、博物館では、発掘された土器や石器を間近に見ることができます。私が訪れたときは、樹皮で編んだ「縄文ポシェット」と呼ばれる小さな袋も特別展示されていて、想像していた以上に、当時の人々の文化的な暮らしぶりがよくわかり、いい意味で、縄文時代のイメージががらりと変わってしまいました。また、気候がおだやかで、海の幸あり、山の幸ありの日本列島が、本当に自然の恵み豊かな場所であることも、再認識させられました。
北海道南部から東北北部にかけては、他にも20か所近い縄文時代の遺跡があります。ほかの遺跡も、またべつの機会に是非、訪れてみたいです。